【出品作家情報】 井川淳子さん@かんらん舎

『海のプロセス−言葉の地図(アトラス)』展の出品作家、井川淳子さんが、かんらん舎の《白》展に出品します。2月14日〜3月18日。


2〜3月の展示

《白》

井川淳子 O JUN 佐藤利成 吉田哲也 霰石 オケン石 珊瑚
2月14日〜3月18日 (日、月、祭日休廊) 正午〜6時


ひとこと

 資本主義社会と政治への絶望を描き続けたイタリア映画の鬼才パゾリーニは、1975年、ファシスト達の狂宴「ソドムの市」を完成した直後、殺害される。彼の1965年公開作「奇跡の丘」の原題は「マタイによる福音書」で、台詞は「福音書」からとられ、その言葉は今に通じる。弟子たちが「世の終わりには、どんな前兆がありますか」と尋ねると、イエスは答える。

戦争と戦争のうわさとを聞くであろう。注意していなさい、あわててはいけない。それは起らねばならないが、まだ終りではない。民は民に、国は国に敵対して立ち上がるであろう。またあちこちに、ききんが起り、また地震があるであろう。しかし、すべてこれらは産みの苦しみの初めである。(「マタイによる福音書」第24章6-8)

 2017年1月、傲岸不遜な言動を繰返す知性なき指導者がアメリカに誕生した。イエスの言葉通り「民は民に、国は国に敵対」し、世界はますます汚れた色に染まっていくだろう。
 佐藤利成の純白写真、井川淳子の《ありとしあるものはみな白い》、O JUNの胡粉の白、吉田哲也の石膏、貝、鉱物などを並べ、しばし穢れなき白い世界に浸ってみようと思ったのだが、『字統』(白川静)をひもとき「白」の説明に慄然とする。

 象形 頭顱(とうろ)の形で、その白骨化したもの、されこうべの象形である。ゆえに白の意となる。

2017年2月

大谷芳久


かんらん舎 東京都中央区八重洲2-11-7 東栄八重洲ビル2F <地図
tel. 03-3270-0844  fax. 03-3272-0845


井川淳子《ありとしあるものはみな白い》2016年/ゼラチンシルバープリント
© Junko Ikawa

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